マネーフォワードのプラン比較!スモールビジネスとビジネス、どちらを選ぶべき?
マネーフォワードクラウドは多くの企業で導入されている人気のソフトですが、法人向けにはいくつかの料金プランがあり、「どのプランを選べばいいのかわからない!」という声もよく聞きます。特に多くの人が迷うのが、「スモールビジネスプラン」と「ビジネスプラン」の2つ。
「料金が安いスモールビジネスプランで十分かな?」
「ビジネスプランは高そうだけど、どんなことができるの?」
そこでこの記事では、マネーフォワード クラウドの法人向けプランで迷っているあなたのために、「スモールビジネスプラン」と「ビジネスプラン」の違いを、徹底比較します。料金や機能の違いはもちろん、具体的な利用シーンや実際に使っている人の口コミまで、この記事を読めば、あなたの会社にピッタリのプランが必ず見つかります。
※この記事は2025年10月時点の情報で作成しています。
1. まずは基本から!料金プランの仕組みを知ろう
プランを選ぶ前に、まずはマネーフォワード クラウドの料金がどう決まるのか、基本を押さえておきましょう。料金は、実は3つの要素で構成されています。
- 基本料金: プランごとに決まっている月額または年額の料金
- 従量課金: 利用する人数が増えたときなどに追加でかかる料金
- オプション料金: 請求書の郵送代行など、特別な機能を使うときにかかる料金
この中で特に重要なのが「従量課金」です。これを理解せずに「基本料金が安いから」という理由だけでプランを選ぶと、後でプラン変更をせざるを得ず、「思ったより高くなってしまった.. 」なんてことになりかねません。
スモールビジネス vs ビジネス 基本料金比較
まずは、2つのプランの基本料金を見てみましょう。年払いにすると、どちらのプランも年間で約2万円もお得になります。
| プラン名 | 年払い料金(税込) | 月額換算(税込) | 月払い料金(税込) |
| スモールビジネスプラン | 59,136円 | 4,928円 | 6,578円 |
| ビジネスプラン | 85,536円 | 7,128円 | 8,778円 |
出典:https://biz.moneyforward.com/price/
表だけ見ると、「スモールビジネスプランの方が断然安い!」と思いますよね。しかし、ここに大きなポイントがあります。
スモールビジネスプランは、利用人数が3名までと決まっており、それ以上増やすことができません。
一方、ビジネスプランは、基本料金内で利用できる人数(サービスごとに3〜5名)を超えても、追加料金(従量課金)を払えば何人でも利用できます。例えば、会計ソフトは4人目から1人あたり月額330円(税込)、給与計算ソフトは6人目から1人あたり月額330円(税込)といった具合です。
つまり、会社の規模や将来の成長を考えずに目先の安さだけでスモールビジネスプランを選ぶと、従業員が増えたときに困ってしまう可能性があるのです。
2. ここが決定的に違う!機能で比べるスモールビジネスとビジネス
料金の違いは、もちろん機能の違いに直結しています。ビジネスプランは、ただ単に多くの人数で使えるだけでなく、会社の成長に欠かせない便利な機能がたくさん搭載されています。
ここでは、特に業務に大きく影響する重要な機能の違いを比較してみましょう。
機能比較表:スモールビジネス vs ビジネス
| 機能カテゴリ | 機能 | スモールビジネスプラン | ビジネスプラン | これができないとどうなる? |
| 会社の規模 | 利用人数の上限 | 3名まで(追加不可) | 無制限(追加課金あり) | 社員数が増えると、給与などで上限人数を超える可能性あり。 |
| 会計・経理 | 部門の登録数 | 2つまで | 無制限 | チームごとの売上や経費を管理できない。 |
| 帳簿残高と口座残高の突合 | できない | できる | 記帳の精度を保つのに手間がかかる。 | |
| AI-OCRから入力 | 上限60件まで | 上限は無いが、101件以上は20円/件 | AI-OCR機能による入力補助の効率化が制限される。 | |
| 請求業務 | 請求書の一括送信 | できない | できる | 毎月何十件も請求書を送る場合、作業時間が大幅に増える。 |
| クラウドBox | 保存件数 | 上限1,000件 | 無制限 | 証憑類の保存ができなくなる。 |
出典:https://biz.moneyforward.com/price/
言葉だけだと少し難しいかもしれませんので、いくつか具体的に解説します。
- 部門の登録数: 例えば、「営業部」と「開発部」のように、チームごとの成績を管理したい場合、スモールビジネスプランでは2つまでしか登録できません。会社が大きくなりチームが増えると、どのチームがどれだけ利益を出しているのかなどを細かく管理したいというニーズが発生しますが、このような対応ができなくなります。
- 請求書の一括送信: 月末にたくさんの取引先へ請求書を送る会社にとって、これは命綱ともいえる機能。一件ずつメールを送る手間が省け、業務時間を大幅に短縮できます。
このように、ビジネスプランには、会社の規模が大きくなったときに必ず必要になる「かゆいところに手が届く機能」が揃っているのです。
3. 【重要】プラン変更は可能!でも、知っておきたい仕組みと注意点
ここまでプラン選びの重要性をお伝えしてきましたが、「もし途中で会社が大きくなったらどうしよう.. 」と不安に思う方もいるかもしれません。
ご安心ください。マネーフォワード クラウドは、契約期間の途中でもプランを変更することが可能です。
例えば、年払いで「スモールビジネスプラン」を契約したけれど、数か月後に従業員が増えて4人以上になった場合でも、すぐに「ビジネスプラン」にアップグレードできます。
では、先に支払った年払い料金はどうなるのでしょうか? これも無駄にはなりません。変更前のプランの残りの期間分に相当する金額が「留保金」という形で、いわばクレジットのように扱われます。そして、この留保金は、新しいプランの料金支払いに自動的に充当される仕組みになっています。
まとめ:あなたの会社に最適なプランはこれだ!
それでは、これまでの情報を踏まえて、どちらのプランを選ぶべきか、最終的な結論です。
【スモールビジネスプラン】がおすすめな会社
✅ 従業員が3名以下で、今後1年間は増える予定がない
✅ とにかく初期コストを最優先したい
✅ チームごとの細かい業績管理や、複雑な経理業務は必要ない
【ビジネスプラン】がおすすめな会社
✅ 現在の従業員が4名以上いる
✅ 3名以下でも、1年以内に従業員が増える可能性が高い
✅ チームごとの売上や経費をしっかり管理して、データに基づいた経営をしたい
✅ 振込や請求書発行などの面倒な作業を自動化して、本業に集中したい
✅ 将来の成長に備えて、柔軟に対応できる環境を整えておきたい
プラン選びは、今の会社の規模だけで判断するのではなく、「1年後、あなたの会社がどうなっていたいか」を想像することが何よりも大切です。
多くの成長意欲のある企業にとって、ビジネスプランが提供する機能と拡張性は、初期の価格差を補って余りある価値をもたらしてくれるはずです。あなたの会社の未来のための「投資」として、最適なプランを選んでくださいね。
※この記事は2025年10月の情報をもとに作成しています。

セブンセンス株式会社
コンサルタント
【プロフィール】
2015年、セブンセンス株式会社に入社。 前職の会計ソフトベンダーにおけるシステム提案の経験を活かし、中小企業を中心としたバックオフィス業務の改善コンサルティングを担当。業務効率化やDX推進を支援する傍ら、デジタルマーケティング領域も管轄している。
freee、マネーフォワード、OBC、PCA、ソリマチなど、主要な会計ソフトベンダーの認定資格を多数保有しており、各社のシステムに精通した中立的な視点でのツール選定・導入支援に強みを持つ。





