マネーフォワードクラウド請求書で締め請求する方法|合算請求書での対応手順と運用ポイント

管理者

日本のBtoBビジネスでは、掛け取引が一般的です。取引が頻繁に発生しても毎回請求書を発行するのではなく、一定期間の取引をまとめて請求する「締め請求」がよく使われています。

この記事では、マネーフォワードクラウド請求書で締め請求を行う方法や、運用時の注意点をわかりやすく解説します。

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締め請求とは、毎月あらかじめ決めた「締日」を基準に、前回締日の翌日〜当該締日に発生した売上をまとめて請求する方式です。
参考:OBC「締日とは?」https://www.obc.co.jp/360/list/post343

よく使われる締日の例

  • 10日、20日、末日などの「五十日(ごとおび)」
  • 月末締め・翌月払いのパターン
  • 10日ごとや週ごとなど、短いサイクルで締める企業もあり、
    同じ取引先に月内で複数回請求書を出すケースもあります
    例:10/1〜10/10、10/11〜10/20、10/21〜10/31

締め請求の請求書には、期間内の取引明細を記載することが一般的で、単なる合計額請求とは異なります。

結論として、締め請求は可能ですが、標準で「締日管理」機能がないため工夫が必要です。
一般的な販売管理システムのように「取引先マスタに締日を登録して自動集計する」機能はありません。そのため、クラウド請求書では他の機能を組み合わせて締め請求を実現します。

締め請求に近い運用を行うための中心となるのが、「合算請求書」機能です。
参考:https://biz.moneyforward.com/support/invoice/guide/document02/do017.html

合算請求書とは?
複数の納品書を1枚の請求書にまとめられる機能で、次のような特徴があります。

  • 納品書にチェックを入れ、「合算請求書を作成」を選ぶだけで作成できる
  • 取引先が混ざっていても、自動的に取引先ごとに請求書が作られる
  • 一括選択もでき、納品書が多い月でも効率よく処理できる

締め請求との相性は良いのですが、実際に運用しようとすると、次の2点をクリアする必要があります。

1. 締め期間の納品書をどう絞り込むか
納品日・作成日の期間検索で対応できます。
参考:https://biz.moneyforward.com/support/invoice/guide/control/pc04.html

2. どの締日の取引先かをどう抽出するか
キーワード検索を使って絞り込みます。
ただし、締日ごとに取引先が異なる場合は、検索しやすくするために運用ルールを決めておく必要があります。

方法①:取引先名に締日を入れる
例:株式会社ABC(20日締)、株式会社XYZ(末日締)
この方法は、部分一致検索で簡単に絞り込めますが、取引先名が帳票にも印字されるというデメリットがあります。

方法②:納品書に「締日タグ」を付ける
例:タグ「20日締」、タグ「末日締」
タグ検索で締日ごとに抽出できます。
ただし、タグの付け忘れや付け間違いによる集計ミスが起こり得る点には注意が必要です。
参考:https://biz.moneyforward.com/support/invoice/faq/document-management/dm10.html

請求日に注意
合算請求書の「請求日」は、合算請求書を作成した日付となってしまいます。
締め請求の場合、請求日に締日を表示したいこともあると思いますが、締日に請求書を作成できない場合は、手入力での修正が必要となります。

マネーフォワードクラウド請求書では締日機能がないため、検索条件・タグ・取引先名といった運用ルールを組み合わせて管理する必要があります。
そのため、
締日が1種類だけ → 取引先数にもよるが、スムーズに運用できる可能性がある
締日が複数ある → タグ管理の手間やミスのリスクが増えて難易度が上がる可能性が高い
といった特徴があります。

※補足:請求書Plusなら締めに近い処理がさらに簡単に
なお、締め請求をもっと自動化したい場合は、マネーフォワードが提供する別サービス「クラウド請求書Plus」の一括合算請求書を使えば、締日に近い集計処理をより効率的に行えます。
サービス詳細:https://biz.moneyforward.com/receivable/

  • マネーフォワードクラウド請求書には締日機能がないため、合算請求書・検索・タグを組み合わせて締め請求を行う必要があります。
  • 締日が1種類ならある程度運用で許容できるケースが考えられますが、複数締日がある企業では管理が複雑になりやすい点に注意が必要です。
  • 検索条件やタグ付けなどの運用ルールを整えることで、締め請求に近い形での運用が可能になります。
  • より自動化したい場合は、クラウド請求書Plusの活用も検討できます。

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