マネーフォワードクラウド請求書の売上計上日は、どう選択する?

管理者

マネーフォワードクラウド請求書は、クラウド会計と連携することで請求書の作成と同時に仕訳候補が自動作成されます。
このとき、どの日付で売上を計上するかは、請求書側の設定によって決めることができます。

本記事では、代表的な業種別に、どのような設定が適しているのかを解説していきます。なお前提として、この記事では掛け取引で請求書を発行する BtoB 企業を想定して解説していきます。

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売上計上日は次の設定画面で選択します:帳票設定 > 会計連動 > 売上計上日
選択できるのは次の5種類です。
 ・請求書作成日
 ・請求日
 ・当月末
 ・前月末
 ・前々月末

どれを選ぶべきかは、企業の取引形態や請求書の発行タイミングによって異なります。

物販業の場合

商社などの物販業では、取引先ごとに締日を設定し「月締め」で請求するケースが多く、中小企業では締日で売上を計上していることが多いです。
なお、マネーフォワードクラウド請求書で締め請求をする方法についてはこちらの記事で紹介しています。

例:末日締めのスケジュール
  10/31:締日
  11/3:請求書作成
  11/4:請求書送付

この場合、売上の計上日は 10/31(締日) となります。
このスケジュールであれば、売上計上日に「前月末」を設定し、請求書に表示する「請求日」は請求書を作成した日(上の例では11/3)とすることで、請求日から見た前月末=締日 となり、自動的に締日ベースで売上が計上されます。

しかし、請求日に締日を表示したい場合や、末日締め以外の取引先を次のようなスケジュールで処理している場合は、売上計上日を「請求日」とする方がおススメです。

例:20日締め
  10/20:締日
  10月下旬:請求書作成
  10/25:請求書送付

この場合は、売上計上日に「請求日」を設定し、請求書の 「請求日」に締日を表示することで、売上計上も締日ベースにできます。

この方法では、請求書に記載の請求日がそのまま売上の計上日となってしまいますので、請求書に表示する請求日に郵送日(上の例では10/25)などを表示したい場合は、クラウド会計側で仕訳の日付を手入力で修正する必要があります。

合算請求書を使う場合の注意点

合算請求書は請求書に表示する請求日が自動で請求書を作成した日になるため、請求書を作成する日付によっては次のどちらかの対応が必要になるでしょう。
 ・請求書の請求日を手修正する
 ・仕訳候補の日付をクラウド会計側で修正する

工事業・製造業の場合

工事業・製造業は、月締め請求が多い企業もあれば、工事や製造案件ごとに都度請求することが多い企業もあります。

月締めで請求する企業は、前述した物販業のパターンとほぼ同じ方法で対応できます。

都度請求の場合、案件ごとに請求タイミングが異なるため、売上計上日は企業が採用している売上基準に合わせる必要があります。

一般的な売上基準:
 ・発送基準
 ・検収基準
 ・引渡基準
 ・工事完成基準
 ・工事進行基準

例:引渡基準の場合
  10/5:受注
  10/10:製造・工事開始
  10/15:完成
  10/17:引渡
  10/18:請求書作成・送付

この場合、売上計上日は 10/17(引渡日) にしたいので、売上計上日設定を「請求日」にし、請求書の「請求日」を 10/17 に設定する方法が考えられます。 

これにより、仕訳候補も10/17で作成されます。
なお、請求書の「請求日」に郵送日(上の例では10/18)を表示したい場合は、会計側で仕訳の日付を修正する運用となります。

サービス業の場合、前述した締め請求と都度請求のどちらも使用されます。
締め請求の場合、物販業のように売上内容が毎月変わるようなケースもあれば、毎月定額を請求するというケースもあります。

このような場合、マネーフォワードクラウド請求書では「毎月自動作成」機能を使う企業が多いと思われます。この機能では、請求書が毎月固定日で自動作成されのですが、この請求書の請求日は、請求書を作成した日が自動で入力されます。

このため、毎月締日で請求書を作成し、売上計上日としては 「請求日」 を使うのが一般的な運用となります。(つまり、売上は締日で計上されます。)
例えば、締日が末日であれば、作成スケジュール設定で周期を「毎月」の「末日」とすると、請求書の「請求日」は末日で作成されます。

このようにすることで売上計上仕訳の日付も、締日である末日として作成されます。なお、請求書の作成日と売上の計上日を変える必要がある場合は、「前月末」や「当月末」などを選択する場合もあり、場合によっては仕訳の日付を手入力で修正するなどの対応が必要なこともあります。

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