マネーフォワード クラウド会計で予算管理はできる?
マネーフォワード クラウド会計は、多くの中小企業・個人事業主が利用している人気の会計ソフトです。
自動仕訳や銀行連携など、日々の経理業務を効率化する機能は充実していますが、「予算管理もできるの?」という質問をよくいただきます。
この記事では、マネーフォワード クラウド会計での予算管理の可否や、外部システムを活用する方法、他社ソフトとの違いまでわかりやすく解説します。
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1.マネーフォワードクラウド会計に予算管理機能はある?
結論から言うと、マネーフォワード クラウド会計には標準で「予算管理」機能は搭載されていません。
推移表や部門別集計表、前期比較表といった機能を使えば、過去の実績をもとにした分析は可能です。しかし、予算金額を入力して、実績と比較するような管理はできない仕様になっています。
そのため、費用をかけずに予算管理を行いたい場合は、下記のような手順が現実的です。
- マネーフォワード クラウド会計で推移表や部門別集計表をCSV出力する
↓ - ExcelやGoogleスプレッドシートで予算データを作成
↓ - 実績データと突き合わせて管理する
この方法でも一定の管理は可能ですが、手作業の更新が発生するため、予算と実績をリアルタイムに比較するのは難しいという課題があります。
2.外部システムを使って予算管理を自動化する方法
より本格的に予算管理を行いたい場合は、外部の管理システムを利用する方法があります。
ここでは、マネーフォワードクラウド会計と連携できる代表的な2つのツールをご紹介します。
(1)Manageboard(マネージボード)
Manageboardは、マネーフォワードのグループ会社「株式会社ナレッジラボ」が提供する経営管理システムです。
マネーフォワード クラウド会計とAPI連携できるため、会計データを自動で取り込み、予算と実績をリアルタイムで比較できます。
特に、以下のような機能が特徴です。
- 部門別・プロジェクト別の予算設定
- 実績データとの自動照合
- シミュレーション機能による着地予測
料金は公式サイト上には掲載されていませんが、企業規模や利用目的に応じた個別見積もり制となっています。
中小企業の「経営管理の見える化」に特化しており、グループ会社製品という点でも安心感があります。
👉 関連リンク:
マネーフォワードクラウド会計 × Manageboard API連携のお知らせ
(2)bixid(ビサイド)
bixid(ビサイド)は、株式会社YKプランニングが提供する経営支援ツールです。
こちらも会計ソフトと連携し、予算作成・予実管理・経営分析までを一元化できます。
料金は以下のとおり(2025年11月時点の公式情報)。
- 初期導入費用:300,000円〜
- 月額利用料:6,000円〜
また、会計事務所向けプランもあり、顧問税理士を通じて利用するケースも多くあります。
「予算管理をしたいけれど、社内に詳しい人がいない」という場合には、会計事務所経由の導入も検討すると良いでしょう。
3.他のクラウド会計ソフトではどうなのか?
ここまで見てきたように、マネーフォワード クラウド会計には標準での予算管理機能がありません。
では、他の主要なクラウド会計ソフトはどうでしょうか。
勘定奉行クラウド
- 予算登録機能あり
- Excelからのインポートにも対応
- 予算と実績を比較できるレポート機能を搭載
PCAクラウド
- 最大30種類の予算登録が可能
- 月次・部門別など多様な単位で管理できる
freee会計
- 法人向けプランで予算設定が可能
- 各勘定科目ごとの予算を設定し、実績との比較が可能
- 予実レポートを自動生成できる
4.まとめ:マネーフォワードで予算管理するなら、外部連携が鍵
マネーフォワード クラウド会計は、日常の経理業務を効率化する優れたソフトですが、予算管理機能は標準で備わっていません。
そのため、次のいずれかの方法を選ぶ必要があります。
| 方法 | 特徴 | 向いているユーザー |
| Excelで手動管理 | 費用を抑えられるが手間がかかる | 小規模事業者・個人事業主 |
| 外部システムと連携 | 予実だけでなく、幅広い経営分析も可能となる | 中小企業・成長企業 |
どの方法を選ぶかは、「リアルタイム性」と「コスト」のバランスで決めるのがポイントです。
総まとめ
マネーフォワード クラウド会計は「日々の会計処理」には最適ですが、「予算管理」まで行いたい場合は、Manageboardやbixidなど外部ツールとの連携を検討するのが現実的です。
自社の行いたい分析手法なども考慮しつつ最適な方法を選択してください。
※この記事は、作成日時点の情報をもとに作成しています。
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※紹介しているソフトの運用方法は著者の見解に基づくものです。ソフトベンダーの公式見解とは異なりますのでご了承ください。

セブンセンス株式会社
コンサルタント
【プロフィール】
2015年、セブンセンス株式会社に入社。 前職の会計ソフトベンダーにおけるシステム提案の経験を活かし、中小企業を中心としたバックオフィス業務の改善コンサルティングを担当。業務効率化やDX推進を支援する傍ら、デジタルマーケティング領域も管轄している。
freee、マネーフォワード、OBC、PCA、ソリマチなど、主要な会計ソフトベンダーの認定資格を多数保有しており、各社のシステムに精通した中立的な視点でのツール選定・導入支援に強みを持つ。





