【完全ガイド】税理士が教える「税務調査」対策|勘定科目別 〜固定資産編〜

管理者

「売上」「仕入」「人件費」に続き、今回のテーマは「固定資産(設備・備品など)」です。 固定資産は一度の支出金額が大きく、経理処理にも慎重さが求められる項目です。

本コラムでは、セブンセンスグループの税理士監修のもと、税務調査で必ずチェックされる「固定資産」の3つの落とし穴と、正しい管理のポイントを解説します。

マネーフォワードクラウド会計の無料オンラインサポート実施中!

今回は、「固定資産」について伺っていきます。
高額な設備や備品などが該当する科目ですが、
税務調査ではどのような点が確認されやすいのでしょうか?

固定資産は一度の支出金額が大きく、経理処理にも慎重さが求められる項目です。
例えば、100万円の設備を購入した場合、その全額を一度に経費にするのではなく、
数年に分けて経費として処理していきます。これを「減価償却」と呼びます。
この減価償却については、ぜひ下記のリンクからご覧ください。

【事業主必見】今更聞けない会計初心者講座 ~減価償却費ってなに?~
【事業主必見】今更聞けない会計初心者講座 ~減価償却費ってなに?~

1つ目は、「実在性と使用実態」です。

帳簿に計上されている資産が、実際に存在し、事業に使用されているかが確認されます。
たとえば、業務用機器を数百万円で購入したと帳簿に記載していても、
現地調査で見当たらなかったり、長期間使われていない場合には、
「本当に事業用だったのか?」と疑われ、否認されることがあります。
「倉庫に未開封で放置」「誰も使っていない」といった状況は特に注意が必要です。

2つ目は、「減価償却の処理と耐用年数の妥当性」です。

先ほどお話したとおり減価償却とは、資産の取得費用を一度に経費にするのではなく、
数年にわたって分けて費用化する会計処理のことです。
その際に重要となるのが「耐用年数」です。

耐用年数とは、その資産が通常どのくらいの期間使えるかを示す目安のことで、
資産ごとにその年数にわたって徐々に経費化していきます。
本来は実際の使用可能期間を合理的に見積もる必要がありますが、実務上は判断が難しいため、税法により標準的な耐用年数が定められており、それに沿って処理するのが一般的です。

調査で指摘される典型的なミス
  • 減価償却を開始すべき月を間違えて、翌期から処理していた
  • リース契約として賃借料で処理していたが、
    実態はリース資産(固定資産)であり、減価償却すべき取引だった
  • 耐用年数を自己判断で短く設定してしまった

こうした場合、修正申告や追徴課税の対象になることもあります。

3つ目は、「資産と費用の区分ミス」です。

固定資産は原則として、取得価額が10万円以上で、
かつ1年以上使用するものが対象になりますが、ここでの判断ミスも調査対象になります。

資産と費用の区分ミスの例
  • エアコンを本体と設置費用で分けて、10万円未満として費用処理してしまった
  • 備え付けの造作棚を「消耗品費」で処理していたが、実態は固定資産だった

こうしたケースでは、
「本来なら固定資産として処理すべき支出を費用にして、当期の利益を減らしたのでは?」
と疑われ、修正申告を求められる可能性もあります。

実際に“あるかないか”だけでなく、処理方法やタイミングの判断も重要なのですね。
調査で確認されやすい資料には、どんなものがありますか?

このような書類が確認されることが多いです。
これらの資料をそろえておくことで、調査時にも冷静に対応できると思います。

調査でよく見られる書類
  • 購入時の契約書・請求書・納品書・支払記録
  • 固定資産台帳
  • 現地写真や設置証明(高額設備の場合は特に)
  • 減価償却明細書
  • 工事代金の内訳書

なるほど。では、日常の会計処理や記録で意識しておくべき点はどこでしょうか?

以下の4点を意識しておくと良いですね

  1. 取得価額の範囲を正しく把握すること
    本体価格だけでなく、
    送料・設置費用・初期設定費なども原則として含める必要があります。
    なお、少額の備品や工具などは、
    金額や使用年数によっては「固定資産」ではなく
    「消耗品費」として処理する場合もありますので、
    判断に迷う際は、必ず専門家やセブンセンス税理士法人にご相談ください。
  2. “資本的支出”と“修繕費”を適切に区分すること
    たとえば、事務所の内装工事を「修繕費」で処理した場合でも、
    用途の変更や性能向上が含まれていれば資産計上が必要となります。
  3. 減価償却の開始時期と方法を誤らないこと
    実際に使用可能になった月から、
    税法上の耐用年数・償却方法に従って処理する必要があります。
  4. 固定資産台帳を常に更新・整備しておくこと
    台帳が曖昧だったり、償却漏れや重複があると、調査では厳しく指摘されます。

ありがとうございました。
固定資産は一つひとつの判断に気をつけるべき点が多いですね。

そうですね。
特に税務調査では、
「実際にその資産が存在していたのか」「処理方法は妥当か」を問われるため、
証拠を残しておくことが重要です。

▼こちらから詳細をご確認ください!▼
https://cloudacc.seventh-sense.co.jp/onlinesupport/
記事URLをコピーしました